
隣りのモノづくり[連載]
金融危機による世界的な景気減速の影響で消費は冷え込み、世界の自動車市場は先進国を中心に急激に落ち込んでいる。
トヨタ自動車や日産自動車など国内の自動車大手8社を合算した08年度減産台数(当初計画比)は188万台に上り、国内で1年間に生産される軽自動車の台数(08年見通し)が吹き飛んだ計算だ。販売の牽引役だったBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)など新興国市場も変調し、来年度以降の車業界の視界も極めて不良になってきた。
「座して死ぬより投資で次への競争力を高める」(ホンダ子会社で軽自動車や燃料タンクを生産する八千代工業の白石基厚社長)。車部品・車体メーカーも環境の激変で右肩上がりの成長が止まり、生産調整や人員削減一色だが、八千代工業は逆に約500億円を投じて三重県四日市市に軽自動車の新工場を建設する計画を打ち出した。
ホンダグループでは他社に先駆け、設備投資をこれまでの増産から体質改善にシフトし、グループ全体で再浮上に備えて動きだしている。かねて縮小が続いている国内市場で軽自動車のコストを抜本改善し、生き残りを図る八千代工業を紹介する。