
少子化時代の製造業[連載]
これまで1年間にわたり、人口減少社会に向かう日本において、企業がどのように勝ち残っていくかをテーマにしてきました。最終話となる今回は、働き手の不足をチャンスととらえ、個人が起業に挑戦するという1つの選択肢について、専門家の意見を交えながら考えていきたいと思います。
定年退職後に一念発起やってみるというケースはもちろん、老若男女を問わず、自らの得意分野や人脈をフル活用し「社長」になる人が増えれば、人口減少社会というマイナスイメージは払拭され、日本経済は活性化するかもしれません。
起業の醍醐味
IT系のコンサルティング会社からコンサルタントとして独立した36歳男性は、「いろいろな人が社長として自分と話してくれるようになった」といいます。その人の顧客である大きな会社の社長が、自分の家族の話などを相談してくることもあるそうです。「社長という共通点があるから親近感を持ってくれる」と男性は指摘します。
起業する目的は人それぞれ異なります。長年かけて築いた製造業者などとの人脈を生かして独立し、サラリーマンでは得られないような多額の収入を得たいという人もいれば、趣味が高じて本職になったという人もいるかもしれません。起業家の多くは共通して「サラリーマンでは味わえない新しい世界が拓けた」と起業の醍醐味を話しています。人脈を広げ、会社から経済的、社会的、精神的に独立できるなど、起業に成功すれば人生をより豊かなものにできるかもしれません。